第六話「雨のバレンタイン」

とうとう唯の母親が亡くなってしまって、
ラストのシーンで唯が鼻血を出してたから
唯にも病があるのかもしれないね。
前に言っていた台詞からも捕らえられることだし。

捻りがないとしたら、もし唯が死ぬのなら
最後にそばにいるのはまなとってことになるかな
それにまなとも死ぬってことがありえるだろうなぁ。
エンディングを観ていると、まなとが雪の上で涙を流してるのは
心模様であって現実でもあると思うし。

そして今回は演出が土井さんに
基準があるからそんなに変わりはないけど
ネームバリューだね、やっぱりなんか落ち着く(笑)

モノローグ
むしろ
あの時僕は
頬が笑ってしまうのを押さえようと
必死で堪えていたんだ
だから君のことを忘れないよ
僕の順番は突然
何の前振りもなく
やってきた

 
校庭
  遥「彼に失望した自分がいて、
    なんとなくね彼に他に好きな人がいるのかなって思ったんだけど」
 哲也「えっ聞いてないけど」
  遥「でもそれとはまったく別の次元で‥」
 哲也「土壇場で役立たずの男に失望した」
  遥「フフ、可笑しい私、今日はなんで貴方にこんなことまで」
   「あんまり惨めで開き直っちゃったのかな私」
 哲也「君ってホントは凄く女の子なんだね」
  遥「言っている意味解る、ホントは女の子のことメスって言いたいんでしょ」
 哲也「悪い意味じゃないよ」
  遥「でも私はそれに気付いてぞっとした」
 哲也「自分は愛人タイプかなって?」
  遥「フフ」
 
モノローグ
僕は
この数日の間
ずっと不思議な感覚に
捕われていた
まず父さんが
僕の父親である彼が
そんなロマンティックな愛に生きていた
いや
生きられる人とは思っていなかったから
まして
実の母親を失ったのに
涙ひとつ零さないでいる唯がどこか理解できずにいた
たしかに
愛する人に送られることは
幸福なことはあるかも知れない
頭では理解しようとしても感覚が答えてはくれなかった
あの時僕はぽつんと残されたような
焦りが無かっただろうか
背伸びしても届かない場所に居る
唯たちへの憧れも
いずれにしろここでは
穏やかな空気が流れていた

 
砂浜
入江憲吾「彼女わたしと結婚するの凄く嫌がっていたんだ」
   唯「どーして?」
入江憲吾「入江百合江って変な名前になるから」
   唯「そーなんだ」

 哲也「追えば逃げる、逃げれば追う」
   「まぁオスとメスの習性だから恥じることないよ」
まなと「別に逃げるとか追うとかじゃなくて」
 哲也「君、抱かなかったんだって?」
まなと「また唯のやつ」
 哲也「いや、聞いたのは本人から」
まなと「沢村が?」
 哲也「いやぁ、僕も彼女がそこまで話してくれると思ってなかったけど」
   「で?」
まなと「でって?」
 哲也「どうしてもあれ?第一志望の彼女こと突然浮かんじゃった?」
まなと「いや、そんなこと」
 哲也「だよね、叶わない恋に生きるタイプにも見えないもん」
まなと「どうせ予定調和ですよ」
 哲也「怒らない怒らない、客観的な目があるから」
まなと「客観?」
 哲也「建設的といってもいい」


音楽室
 哲也「僕ってどーゆう人かな?」
  唯「うーんとね、唯が好きになった人!」
 哲也「え、それから?」
  唯「唯がこれからも好きな人!」
 哲也「それから?」 
  唯「唯がずーっとずーっと好きな人!」
 哲也「はいありがと御苦労さん」
  唯「ダメ?それだけじゃ」
 哲也「ダメっていうか、それって君が主観じゃない僕じゃなくて
    もっと客観じゃなきゃ」
  唯「唯に客観はないの、頭より先に体が動いちゃうんだ」
 哲也「それだと失敗も多くない?」
  唯「失敗って?」
 
  唯「好かれて嫌な女の子はいないよ」
まなと「そーかな相手によるんじゃないの」
  唯「まなとなら嬉しいよ」
まなと「そう?」
  唯「唯だったら嬉しいもん」
まなと「ホントに?」
  唯「うん」
まなと「ねぇ唯?」
  唯「ん?」
まなと「あのさ、唯がこんなことになったから言うわけじゃないけれど」
  唯「どーしたの勿体つけて」
まなと「その‥」
   「僕のイメージはどーして緑なのかなって」
  唯「あーそんなこと?」
まなと「うん、なんとなく」
  唯「酸素だから」
まなと「酸素?」
  唯「うん、まなとの側にいるとなんか空気が美味しい感じ」
まなと「そう?」
  唯「緑のまなとが唯に酸素をくれるの」
まなと「けど緑は赤い太陽がないと光合成できないんだよ」
  唯「赤?なーんだ、じゃあ唯のおかげか」
まなと「あぁ」
 
モノローグ
今はまだその時じゃないさ
あの時僕は
何度もそう呟いていた
そのうち自然にやってくると信じて
だから君のことを忘れはしないよ
僕はあの時から一度も
そのチャンスを
与えられはしなかったね


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